定光寺から春日井3山2015/11/03 23:15

弥勒山頂からの眺望~遠くに入鹿池・尾張富士が見える


ふと思い立って、昼に我が家を出て地下鉄とJRを乗り継いで定光寺へ向かった。この駅のすぐ南側を東海自然歩道が横切っていて、これを西に進むと高蔵寺ニュータウンの北側に屏風のように連なる春日井3山の稜線(岐阜愛知の県境でもある)を進み、19号線の要衝・内津峠に至る。さらに進めば、小牧市西部を経て犬山市に入り、日本屈指のため池である入鹿池に至る。さらに小山脈を二つ越えれば名刹・寂光院を経て木曽川畔に至る。さらに進めば犬山駅である。一番電車に乗って、犬山を目指す計画も面白いが、標準コースタイムは14時間35分なので、低山とはいえちょっとした覚悟がいる。今日は、その下見を兼ねての試走である。

定光寺から春日井3山(2)2015/11/03 23:22

登山口

時:2015年6月10日(水)(晴れ)
コースタイム:大沼自宅12:10-一社12:25-12:37千種駅12:41-13:04定光寺駅-登山口(70m)13:10-御嶽神社-270m地点-外の原峠(250m)-390m地点-14:40桧峠(230m)14:50-15:20道樹山(429m)-大谷山(425m)-15:50弥勒山(436m)16:15-16:55春日井市植物園(150m)-17:55高蔵寺駅17:59-18:45大曽根18:55-19:05自由が丘-19:35自宅
登りの標高差:約700m
下りの標高差:約720m

 我が家から約1時間で定光寺到着。降りたのはボクだけだった。庄内川を見下ろす崖の中段にある駅だ。寂れてしまってシャッター通りとなった旧商店街を下流に向かって進む。廃屋となった旅館・千歳楼の前を通って50mほどのところに、東海自然歩道入口のゲートがある。自然歩道にまるで似合わないけばけばしいペンキ塗りのゲートである。
ゲートをくぐるとすぐ中央線のガードを潜る。手前側は旧のトンネルであり、奥側が現在のトンネルである。中央西線が複線電化されたときに、旧トンネルは廃止されたのであるが、レンガ5層積みのトンネルは今でも健在である。明治時代に、庄内川が渓谷となっている難所に合計14個のトンネルが建設された。コンクリート製だったら今頃すべて崩れ去っていただろう。

定光寺から春日井3山(3)2015/11/03 23:24

道樹山頂


急な坂を10分ほど登ると、御嶽神社。数人の大工さんが修繕工事の最中だった。その裏側には、車が走れる道路が始まっている。高蔵寺ニュータウンの押沢台から上がってきているらしい。神社の横には、神主が住んでいるのかもしれない2階家まで建っていた。
その車道はすぐ終わって、自然歩道が再び始まる。里山林の尾根を進むが、展望は全くない。今日のような暑い日には、直射日光が当たらないから助かるが、鬱閉感が大きい。おまけに、出発以来小さな羽虫(ブユ?)が顔の周りを飛び回って感じが悪い。濡れタオルを頬かむり状にかぶって、上から帽子で押さえて刺される面積を少なくするが、耳には羽音の合唱がついて離れない。
途中でシャンシャンンとクマ避けの鈴を鳴らして駆け下りてくる若者とすれ違った。標高270mを過ぎて下り坂になったかと思ったら、外の原峠で、高蔵寺から多治見へ抜ける舗装道路に出た。この道路を横断して鉄の階段を上がると、急な登りが始まり標高390mまで登る。その途中で、今度は後ろからクマ避け鈴の音がして、さっきの若者が駆け上がってくる。追い越される時に声をかけたら、定光寺から内津峠の往復をやっていて、今は2周目に入ったところだという。道はやっぱり展望がきかない。やがて下りになって桧峠到着。ここも高蔵寺から多治見方面への車道がはしっている。この車道を多治見方面へしばらく登ると、再び鉄の階段があって、自然歩道が始まった。
すぐに急な登りが始まり、一気に高度を上げる。やがて3等三角点が道端にあって、しばらくすると道樹山頂(429m)だった。祠が建っている。50mほど下って再び登ると大谷山山頂。50mほど下降して再び登ると春日井3山の最高峰である弥勒山山頂(436m)である。なんとここにあの若者がいた。2回目の内津峠まで行ってから引き返してきたところだという。素晴らしい!すれ違った3地点での時間から概算すると、定光寺~内津峠(標準コースタイム片道4時間)を約3時間で往復していることになる。

定光寺から春日井3山(4)2015/11/03 23:27

弥勒山頂休憩所

弥勒山山頂には立派な休憩所が建っていた。そこからの展望は素晴らしい。これまで全く展望がきかなかっただけに、その絶景は印象的である。遠く名古屋港、名古屋駅周辺の高層ビルが望まれる。北西方向には入鹿池の湖面が光っている。休憩所には、春日井の山岳会のカラー印刷の入会案内がたくさん置かれていた。
内津峠方向に100mほど下ったところから左折してまっすぐ下る。標高差100mほど下ると林道に出た。これを南進するとやがて春日井市植物園に着いた。ここから名鉄バスがあるのだが、4時20分の終バスがすでに出た後だった。高蔵寺駅まで約6キロ、ちょっとスピードを上げて、ちょうど1時間で突破した。駅に着くとラッキーなことに、名古屋市バスが発車直前だった。敬老パスで乗れるユトリ―トラインの大曽根行きだ。
インターネットで東海自然歩道愛知コースの標準コースタイムを見ると、定光寺~道樹山は2時間30分だが、現地の道標では3時間になっている。今回のボクの所要時間は2時間10分。ネットの標準時間は、なかなか手ごわいことになる。さて、早朝出発したら、犬山まで歩けるだろうか。羽虫がいなくなった頃にやってみたいものである。少なくとも、名鉄広見線が走っている善師野までは歩きたいものである。あの若者はまだ行ったことがないと言っていた。
今回の総費用は、千種~定光寺間の片道410円だけだった。

御嶽山2015/11/03 23:35

紅葉始まる


5月連休に東北5山を滑ってから、とんと山にはご無沙汰である。かろうじて、6月に定光寺から春日井3山を歩いただけで、空しく暑い夏は終わりつつある。このままではいかん!ということで、シルヴァーウィークに東北の放射能調査を計画し、ついでに二つほどの山を登ろうと考えていたが、それも原子力市民委員会の特別レポートが書き上がらなくで断念。そのシルヴァーウィーク初日のニュースで、御嶽山の立ち入り禁止区域が狭められて、黒沢口の9合目まで行けるとの情報を得て、急遽日帰りで御嶽山行に出かけた。