東京湾・三番瀬(1)2008/07/19 15:47

三番瀬のカキ礁(海浜公園側)

東京湾の最奥に位置する三番瀬干潟を案内してもらう機会に恵まれた。1963年の京葉港二期、市川二期埋め立て計画の発表以来、多くの人々が埋め立て反対で立ち上がり、闘い続けて守ってきた干潟である。
千葉県知事も川上紀一、沼田武(1981年~)、堂本暁子(2001年~)と代わり、大幅な計画の縮小が図られたが、第2東京湾湾岸道路や下水処理場建設のための埋め立て計画は完全に消えたわけではないようだ・・・

カキ礁はサンゴ礁に次いで、生物によって造礁された生物多様性を支える空間として重要であるらしい。2007年には、「日米カキ礁シンポジウム」が開催された。

東京湾・三番瀬(2)2008/07/19 16:07

1999年6月の見直し案
700ha以上の埋め立て計画が、101haまで縮小された。

東京湾・三番瀬(3)2008/07/19 16:12

2001年3月現在の埋め立て計画

第2湾岸道路計画が生き残っている。
干潟を守る人々から、下水処理場は不要であるという計算結果が出ている。
市川側の埋め立て予定地には、猫実川河口カキ礁がある。
ここを埋め立てて人口干潟(海浜)を造成するというが、
砂の流動は予測しがたい。
全国各地で砂浜の消滅が続き、対策工が裏目に出ている例も少なくない。
これらの計画は堂本知事の誕生で白紙となった。しかし、本当に完全中止となったわけではないような・・・市民側は警戒を解くわけにはゆかない。

東京湾・三番瀬(4)2008/07/19 16:21

干出をはじめた猫実川河口カキ礁

大潮で干出する時は、5000m2のカキ礁が姿を現す
何の足がかりもない砂泥干潟の上にこのようなものが形成されるのはとても不思議である。
マガキが自分の体よりもはるかに小さな貝片に着床する性質があることと、マガキの殻がパイ皮のように薄い薄片の積層構造となっていて、
軽量であることから可能になるのだという。
三番瀬市民調査の会の調査によれば、
砂泥の強熱減量は2.6~5.6%と低く、ヘドロ状ではないことが明らかになっている。またアナジャコが1m2あたり50~300匹生息している。
千葉県の調査によれば、猫実川河口には動物196種、植物15種が確認されている。

東京湾・三番瀬(5)2008/07/19 16:56

自転車にもたくさんのカキが(猫実川河口にて)