ワラジで沢登り(1)2008/08/10 12:25

リハビリ山行(その2)として、
大平峠周辺の沢登りに出かけた。
この峠は、中央アルプスが南下とともに高度を下げてきたあたりで、
妻籠宿と伊那谷を結ぶ峠である。

遡行日:8月6日
遡行時間は約6時間、
高度差550m、
さしたる悪場はなく、楽しい沢登りが楽しめた。
樹齢数百年、両岸には立派な天然ヒノキがたくさん生えていた。
このまま大平峠まで行けそうであったが、
雷とにわか雨にあって遡行を中止して下降。
大型の砂防堰堤のあたりから右岸の造林用の
小径をみつけて出合いまでショートカットした。

沢登りは20年ぶりくらいになるだろうか。
渓流シューズや胴長は気がすすまないので、
ワラジを探しに釣り道具店に行ってみた。
ところが、ワラジと聞いて店員は目が点になる有様。
そこでネットをのぞきにいったところ、鹿児島労山の方が
丁寧な図解解説をしてくれているのを発見。
http://www2.synapse.ne.jp/k-rouzan/Q_warazi/warazi.html

急遽、DIYの店に行ってポリプロピレンの5mmロープを購入した。
80mで240円なり。
解説を見ながら生まれてはじめてのワラジつくりに挑戦した。

ワラジで沢登り(2)2008/08/10 12:41

第1作のPPワラジ

所要時間は1足で約2時間。
慣れれば1時間で出来るだろう。
やや細めに仕上がったのが1つ目、
幅広に仕上がったのが2つ目の作品(?)である。
幅広にするためには、横糸を横方向に張りすぎないこと、
むしろ縦方向に押し込んでやることが大切であることが次第にわかってきた。

鹿児島労山の方のは、登山靴で履くための使用になっていたが、
それを少し工夫して地下足袋仕様にしたつもりである。

出発前夜の作業だったので、この第1作を持って沢に出かけた。
さて、その性能は?
また、耐久性は?

ワラジで沢登り(3)2008/08/10 12:52

6時間使用後のワラジと地下足袋

耐久性は合格!
まだ半日くらいは使えそうである。
性能は、かっての藁のワラジと比べれば
ミズゴケの付いた岩に対する耐スリップ性において
やや劣るような感じがしたが、渓流シューズには負けない
というところであろう。

かかとに近い部分で
サイドフックをもう一つつけてやった方が良いかもしれない。
草つきのトラヴァース局面で横ずれして、
3度ほど履き直したからである。

ちなみに別のサイトで
既製品のPPワラジが1200円で売られているのを見つけた。
この手作りワラジの原価は
PPロープが35mほど必要だったので、
約100円である。

展示と講演「名古屋の里山とため池の自然」2008/08/16 10:52

名古屋市と愛知県は、2010年の生物多様性条約締約国会議COP10を招致した。しかし、両自治体ともに、このような会議を招致できるほどの生物多様性に関する施策を講じてきたとは到底言えない。招致の際のセールスポイントであった藤前干潟は名古屋市がゴミで埋め立てようとしていた場所であり、東山の森は幻に終わった名古屋オリンピックのメインスタジアム予定地であった。海上の森は愛知万博で破壊されようとしていた。それらを体を張って守り通したのは市民の叡智と情熱であった。しかし、COP10の開催は決定した。その開催都市として恥ずかしくない施策の展開が急がれる。
本企画は、そうして残された宝物のような自然の核心の一つである「名古屋の里山とため池の自然」について、「ため池の自然研究会」と「なごや東山の森づくりの会」の共同で行われる。この展示と講演によって多くの名古屋市民に生物多様性の意味と保全の意義を知ってもらい、また、市民が持っている財産としての里山とため池の自然の価値と実情を認識してもらう契機となれば幸いである。
各種パネルの他に、水生植物、両生類、爬虫類、魚類などの水槽展示、トンボなどの標本展示が準備されている。植物、トンボ、カメやカエル、哺乳類、水質科学などの研究者の参加を得てすすめられているので「乞うご期待」である。
詳細は、画面をクリックして拡大図として見ていただける。

水源の里を守ろう 木曽川流域集会2008/08/16 11:44

木曽川は流域500万市民にとって生命を支えてくれる川、まさにライフラインである。この川の水が安全でおいしいのは上流域が豊かな森林を有し、人々が頑張っているからである。岐阜県御嵩町で巨大産業廃棄物処分場計画が持ち上がった時、町民は業者側からの札束攻勢や脅しにも屈せず、住民投票で処分場を拒否してくれた。しかし、下流でおいしくて安全な水を享受している多くの市民には、上流域の困窮やこうした頑張りが見えていない。
全国の中山間地帯と同様に、木曽川上流でも住民の50%以上が65歳以上の高齢者で占める「限界集落」状態となってしまった地域がたくさんある。林業の不振も続く。こうした地域へ産廃業者などの各種デヴェロッパーが進出しようとしているのである。
今緊急に必要なのは、こうした上流域を下流域から救援することである。国家政策としての救援策が必要であることは論を待たないが、これを待っているだけでは状況は悪化するばかりである。まずは流域内の上下流連携を創り出し、その動きの中から政府を動かしていく必要がある。安全でおいしい木曽川の水を享受する下流域市民の目覚めを求めて、本集会は計画された。目覚めた市民が下流域自治体を動かせば、水源基金、デカップリング制度、間伐ボランティアなど様々な政策アイデアはすでに準備されている。