山スキー記録「飯縄山・高デッキ山」2006/06/01 23:30

高妻山を望む
戸隠最高峰・高妻山を望む 
     
        飯縄山(1917m)・高デッキ山(1717m)
 

 戸隠スキー場周辺での活動は、今やわが「ぶなの木スキークラブ」の定番のバックカントリースキー入門プログラムとなっている。昨年は深雪に恵まれて、リフト下も含めたスキー場内のオフピステを滑りまくったが,今年は数日前に雨が降ったとかでゲレンデに雨溝が出来て凍結しているような状態だったので、スキー場外だけを滑った。中でも、数年前からねらっていた高デッキ山北面ルートにはじめて入って、予想以上の豪快な斜面を発見した。

メンバー:ぶなの木スキークラブ(川角、戸川、鳥居、林、大森、大沼&大沼)
コースタイム:
2006年2月18日 瑪瑙山頂(1748m)9:20-9:25ぶなが原(1560m)9:40-10:53霊仙寺山とのコル(1800m)11:13-12:37飯縄山頂(1917m)12:47-12:57飯縄神社(1908m)13:41-14:47中社ゲレンデ下部(1220m)
落差(滑走900m、登高400m)
2006年2月19日 瑪瑙山頂(1748m)9:15―9:20ぶなが原(1560m)9:30-10:07ニセデッキ山(1680m)-10:30高デッキ山(1717m)11:00-11:30 昼食(1240m地点)12:00-12:20キャンプ場(戸隠イースタン)-13:20ペンション「アコールデ」(1260m・越水ヶ原)
 落差(滑走750m、登高250m)

 我々の出発地点はいつも瑪瑙山頂である。リフトを二つ乗り継いだだけで到達できる。二つ目のリフトが9時始発なので、スタートは9時20分前後となる。飯縄山と対面しながら眼下の雪原(勝手に「ぶなが原」と名づけることにする)めがけて瑪瑙山東斜面を滑走するのは実に気持ちがいい。スキー場はがりがりだが、ここは硬い雪面の上に5~10センチの新雪がのっていてそれなりに快適である。
 初日はいつものライン取りで霊仙寺山よりのコルを目指す。コルから飯縄山頂までは例年より積雪が多いせいか楽に進むことが出来た。飯縄神社でシールをはずして昼食。快晴無風で360度の絶景を楽しむ。妙高、火打、焼山から始まって黒姫、高妻、白馬、五竜、鹿島槍・・・中央、南アルプス、八ヶ岳、浅間、四阿山、草津白根・・・
 いよいよ滑走開始。いつもはモナカ雪の西尾根が結構快適だった。瑪瑙山の斜面と同様に、固い雪面の上に新雪がのっていたからである。全員快調にぐんぐん滑りおりてくる。やせ尾根が終わって、夏道が急に右へ曲がるあたりで先行する10人ほどのテレマークパーティーを追い越した。我々は足前がそろっているから降下速度が実に速いのである。1600mあたりから夏道の尾根から外れて右手の沢へ滑り込んだ。いつもは深雪が残っているところだが今回はバリバリ。それでも快適に沢底まで滑ることが出来た。沢底は慎重に右岸沿いに滑るが、積雪が多いので例年ほど苦労しない。しかも雪が硬いので緩斜面でも良く滑る。途中から中社の水道として使われている水路に沿ってどんどん滑っていくと、中社ゲレンデの下部にひょっこりと飛び出した。雪が少ないと、この水路を最後までトレースすることが出来ないので、ここへ飛び出したのは初めての経験であった。山頂からほぼ1時間で降下したことになる。条件も良かったが、全員なかなかの腕前だったということにしておこう。
 2日目、ぶなが原から高デッキ山を目指す。まずは瑪瑙山から派生するゆるい尾根を越えて、ニセデッキ山(高デッキ山の南にある無名峰)へ。昨日ほどではないが今日も上天気。黒姫山と妙高山の外輪山が重なって面白い眺めとなっている。
 シールを張ったままで高デッキ山との鞍部へ下り、そのまま直登して高デッキ山へ登った。頂上にはアライン(単独行)の先行者がいた。話してみると、先々週の妙高山前山のランドネパーティーの雪崩遭難を見たとのことであった。彼は昨年この高デッキ山から西斜面を滑り、スキー場方向へ向かったが、1590mの無名峰を登り返したり沢を越えるのに苦労したりして結構大変だったそうである。今日はアラインなので自重して登ったコースを滑ってスキー場へ戻りますとのことであった。
 さて、はじめての高デッキ山の北面、いったいどんな斜面なのだろうか。期待と不安が交錯する。とりあえず、真っ直ぐ北西の方角が高妻山に当たることを確認し、高妻山を目標に下降することにした。北西に滑り始めて100mほどで若いダケカンバの密な群落にぶつかった。これを避けて左(西)へコースを変えると、ほどよい樹間をもった豪快な斜面を発見した。宝くじで1等賞を当てた気分である。斜度は25~30度ほど、深雪なら要注意だが今日は問題ない。わずかにフィルムクラストしていてターンが気持ちよい。どんどん下降していき、3分の2ほど降りたあたりから右へへつって、頂上から続く北西尾根に戻った。ここも快適な斜面でなおも歓声を上げながらどんどん滑った。
 やがて緩斜面となったが、雪面が硬いので快調に滑る。重い雪ならこの辺からこがなければならないだろう。1240m付近まで降りたところで昼食。この後は、小さい沢があちこち走っていて、水が出ているところもある。慎重にコースを選びながらくだると、間もなくキャンプ場に出た。道路を板を担いで歩くのもいやなので、シールを張って越水ヶ原を目指す。小さい沢を渡るところが心配だったが、夏道づたいにクロカンの標識が貼ってあって、これを追っかけて歩くと自然に越水ヶ原に到達することが出来た。最後はどんぴしゃりで宿舎であるペンション「アコールデ」に着くことができた。(完)

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