乗鞍岳2008/10/20 23:49

新雪がうっすらと積もった乗鞍岳(3025.6m)

登った日:2008年10月19日
天候:快晴、無風
コースタイム:
カモシカ平10:20-(バス)-11:55畳平(2690m)-11:13富士見岳(2790m)11:30-肩の小屋(2740m)11:45-12:23剣が峰(3000m)13:27-肩の小屋13:50-16:11三本滝16:30-16:40カモシカ平(1860m)17:00-20:15名古屋

感想:
 昨年亡くなった友人を偲ぶ会で乗鞍高原に出かけた。前夜は、友人が所属していた信州大学学士山岳会の人々50人ほどと酒を酌み交わしながら歓談。学士山岳会員の中に思いがけなく高校(仙台一高)の同級生がいることが判明して盛り上がった。彼は高校時代は陸上部だったとかで、信大に入ってから山岳部に入ったらしい。
 翌朝は快晴。露天風呂から見上げると、乗鞍のとがった頂上と下弦の月が碧空に鮮やかな対比を見せている。頂のあたりが白いのは新雪が降ったせいらしい。他の人たちは一の瀬牧場で野点をするということであったが、我々はそれを失礼して、カモシカ平へ。ここに車を置いて、バスで畳平に登った。
 まずは目の前の富士見岳に登ってみる。槍穂が良い形で見える。右に目を転ずれば雲海の上に浅間山、八ヶ岳。さらに右に進むと、鋭くとがった甲斐駒、北岳から塩見岳、荒川三山、木曽駒を盟主とする中央アルプス、遠く恵那山も立派な台形を雲の上にのぞかせている。
大勢の善男善女とともに肩の小屋から剣が峰へと続く道をたどって、ほどなく3025.6mの頂に立った。眼前には秀麗な御岳が高くそびえている。名古屋から見たどっしりとした御岳でもなく、開田高原から見たごつごつと力量感あふれる御岳でもない、富士山を細身にしたような美しいコニーデに見えるのである。この豪勢な眺めの中でバーナーを出してラーメンと焼きソバを作って食べた。
帰路は肩の小屋から肩の小屋口に降りた。振り返るとわずかに残った大雪渓ではボーダーとスキーヤーが何人か練習に励んでいた。位ヶ原山荘への登山道入り口に貼り紙がしてあって、三本滝方面は登山道崩壊のために通行できないと書いてある。鳥居尾根を通って鈴蘭方面には行けるらしいのであるが、それではカモシカ平に停めてきた車まで行き着くのが大変である。やれやれ、困った! もしかしたら積雪期のツアーコースをたどってカモシカ平に出れるかもしれないと考え、登山道に入らずに自動車道路を下ってみた。しかし、ツアーコースは藪が濃くて到底入る気にはならない。結局、だいぶ遠回りしながら位ヶ原山荘まで自動車道路を歩く羽目になってしまった。
位ヶ原山荘の茶店部分が開いていたので中に入って聞いてみると、崩壊部分の修理が進んでいるので・・・と微妙な回答。どうも行けそうな感触があったので、ここからは登山道を下った。何度も自動車道路を横切り、その度に次の入り口を探しながら下降を続けた。対岸にカモシカ平が見えるところまで来ても三本滝への道が見つからない。いよいよ見過ごしてしまったかと思い始めた頃、ようやく分岐点に出た。丸太で×印が道をさえぎっているがかまわず進む。刈払いがしていないので、熊笹がずいぶん進出してきている。かなり下ったところで左へ真新しい鍬の跡が現れた。これが出来かけの道らしい。これをしばらく下ると、前方に滝が見えてきた。滝ノ下には橋がかかっている。どうやら問題なく三本滝に着いたらしい。
実は三本滝はこのときに見た滝ではなかった。橋を渡るとカモシカ平から来る立派な遊歩道に出合い、これを沢沿いに上っていくとつり橋で再び左岸に移り、なおも登っていくとようやく本物の三本滝に着いた。真ん中の滝には湯の花がびっしりと着いている。
カモシカ平について着替えをし、車で出発したのが午後5時過ぎ。ほとんどノンストップで境峠を経て中津川からは夕方の通勤半額割引を使って帰宅。ちょうど3時間15分で着いた。実は経ヶ岳に登ろうと地図を準備して行ったのであるが、あまりの好天と絶景に誘われて乗鞍岳登山になってしまった。経ヶ岳はまた別の機会にしよう。なかなかに好い1日だった。(了)

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