第3回木曽川流域圏シンポジウムの報告(9)2010/01/12 12:45

 ハチクマ

 シンポジウム開始以来4時間近くが経過し、参加者に疲れが見えてきた頃にようやく最終の第4部突入。司会がこれまで出た話の簡単なまとめをした後、フロアに発言を求めた。まず、藤前干潟を守る会代表の辻淳夫さんが立って、貧酸素水塊が発生する伊勢湾三河湾の惨状を修復するためには藤前干潟を守るだけではだめで、集水域とりわけ上流域へのまなざしと行動が必要であることに気がついたこと、そのことを契機として伊勢三河湾流域ネットワークが結成されたことなどを話された。本日の資料として配布されたものの中に、このネットワークから出された流域宣言があり、そこでは流域をバイオリージョン(生命圏)としてとらえ、下流から上流を支援する仕組みづくりを求めていることが紹介された。
 続いて名古屋水道労組の渡辺泰委員長から興味深い以下の発言があった。実はすでに名古屋水道労組から名古屋市当局に対して水源林保全の提案がなされている。1914年(大正3年)に始まった名古屋市の水道事業が、2014年で100周年をむかえるので、その記念事業として水源林保全を、格好のテーマとしてほしいと願っている。ただし、木曽川沿線400kmのうちどこに水源林を求めるべきかとなると簡単には決められないだろう。これまで名古屋市が上流自治体として交流事業などを行ってきたのは名古屋市が事業に参加しているダムのある自治体(味噌川ダムのある木祖村や岩屋ダムのある下呂市など)を中心に取り組んでいる。木祖村においては水道局職員の研修が行われ、水道労組も間伐や枝打ちの活動を行っている・・・さらに続けて、柳川さんが紹介された水源林を持つ自治体、東京都や横浜市は独自のダムも保有している。名古屋市も戦時中に藪原ダム建設計画を立てたが、その後沙汰やみとなった。

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