鳥甲山122010/11/01 00:25

ガスに隠れた山頂


右側に赤い壁が続き、眼下に秋山郷が見えるなだらかな尾根筋を、若干のアップダウンを繰り返しながら下降する。振り返ると鳥甲の頂だけガスがかかっている。1ピッチほどで小ピークに登り、ここから屋敷口めがけてコメツガの樹林帯の急下降が始まった。それほどぬかるんではいないが、よく滑る。

鳥甲山132010/11/01 00:26

マツムシソウ・・・コマクサが高山植物の女王と言われるが、マツムシソウも捨てがたい。ちょっと年増の貴夫人というところだろうか。


 やがて前方になにやら白い壁が見えてきた。近づいてみると巨大な雪崩止の防壁であった。高さが5mほどで、厚みが2mほど、長さが50mほど。眼下に屋敷の部落が見えるので、これを守るための施設なのであろう。この壁を左方向へ回り込んでいくと、壁の裏側にカモシカがいた。あわてて壁に沿って逃げて行ったが、こちらもどきりとした。クマだったら大変である。壁の端っこから壁の建設のために造成されたであろうキャタビラー道になった。幅は広いが、石がごろごろして歩きにくい。さらに下ると、同じサイズの壁がもう一つ現れ、ここから簡易舗装された車の入れる道路になり、やがて屋敷登山口に出た。高規格の秋山林道である。

鳥甲山142010/11/01 00:29

巨大な雪崩止


林道の脇を清冽な用水が流れていたので、頭と上半身を洗った。実に気持ちがいい。ここからは、この秋山林道を狢平まで戻るのである。距離は、地元の立て札で6kmと書かれている。右手に鳥甲山の凄絶な岸壁を見上げながらてくてくと歩いた。誤算だったのは、狢平まで150mの落差があり、その登り勾配が疲れた体に予想以上にきいたことであった。それでも何とか1時間でクリア。登山口の湧水で再び体を拭いて、車で切明け温泉に向かった。狢平から山頂までの標高差は1130mでるが、途中のアップダウンや屋敷口からの登り返しを加えると登りの標高差が1500mになる。なかなか充実した登山であった。
 切明温泉は閑散として、風呂もひとりだけ。露天風呂も満喫した。かけ流しでどんどんわいているようで、露天風呂に入るはずの温泉水がパイプの破れ目から漏れて、風呂に入らずに沢へと落ちていた。
 温泉の売店の女の人に、野沢温泉に行く時どのルートを選ぶか聞いてみたら、奥志賀林道より遠回りだが、国道405号線で千曲川まで下り、117号線で野沢に行くという。これに従って405号線を選んだが、道は細くてすれ違いが出来ない個所が沢山あり、なかなか神経を使う道だった。それでも1時間半で野沢温泉到着。まだ温泉学会の最後の講演がつづいているところだった。

鳥甲山152010/11/01 00:31

秋山林道から山頂方向を見上げる


ツレアイが昨夜お世話になった民宿「山水」は、冬にスキーで宿泊したことがある宿である。その宿のおかみさんが、小生の年賀状を壁に貼っているという。全く記憶がなかったのであるが、2年ほど前にお世話になった時に、感じのよい宿だったので、年賀状の残りに添え書きして投函したらしいのである。その美人おかみさんと再会のご挨拶をしてから帰名の途についた。
 生物多様性条約締約国会議COP10に関わったせいで大忙し。5月連休の白馬連峰を最後に、まともな山に登っていなかったので少々心配であったが、まずまずのペースで、登ることが出来た。温泉学会という偶然を利用してとっさに思いついた山行であったが、長い間登ってみたい山としてあった鳥甲山を登れた満足感に浸りながら雨となった高速道路を名古屋へと走行した。

鳩吹山2010/11/15 16:24

鳩吹山から冠雪の御岳


鳩吹山(313.5m)2010・11

日時:2010年11月3日
コースタイム:自宅8:10-(自転車)-8:50上飯田9:01-名鉄・小牧線と広見線-9:45可児川10:00-鳩吹山―(北回りコース)-西山-12:30西山休憩所(昼食)13:30-石原峠-15:30継鹿尾山16:00-16:30寂光院-17:00犬山遊園-(名鉄)-18:00上飯田-(自転車)-18:30自宅