燧ヶ岳(2358m)・至仏山(2228m) 20082008/05/11 17:52

燧ケ岳を背景に尾瀬ヶ原を行く


2008年のゴールデンウィークは、尾瀬の2山と奥只見源流の山である浅草岳と守門岳の4山を目指した。前半はとても順調で、首尾良く念願の燧ヶ岳ナデッ窪沢の滑走にも成功して120点、しかし融雪が早くて後半の2山を登り損ねて0点、平均すれば60点の遠征となった。

燧ヶ岳(2358m)・至仏山(2228m) 2008(2)2008/05/11 17:56

鳩待峠から至仏山



5/2 (時々雨) 名古屋18:00-岡谷-和田峠-佐久-沼田-尾瀬戸倉-1:30鳩待峠
 天気予報どおりの雨模様。岡谷で高速を降りて和田峠を越え、佐久から再び高速で沼田へ。3台で調整しながら走ったので時間がかかり、鳩待峠に着いたのは1時半だった。当初は鳩待の駐車場がいっぱいで入れないだろうという予測もあって、戸倉の駐車場にテントを張る予定であったが、I車が東関東自動車道路に迷い込んで遅れたこともあって鳩待峠まで乗り入れてみた。これが正解で駐車場はがらがらであった。

燧ヶ岳(2358m)・至仏山(2228m) 2008(3)2008/05/11 17:59

至仏山頂


5/3 (晴れ)鳩待峠(1591m)6:30-10:40至仏山(2228m)12:00-山の鼻(1400m)-(尾瀬ヶ原)-16:00見晴・桧枝岐山荘
寝たのが午前2時、7時まで寝る予定だったが駐車場管理人に4時半にたたき起こされてしまった。5時にはいっぱいになるからテントをたためというのである(実際には6時を過ぎてもいっぱいにはならなかった!コノヤロー!)。お陰さまで出発が6時半。広いゆるやかな尾根を悪沢岳目指して進む。雨がやんでガスが切れ始め、木々の間から至仏山の大斜面が見えてきた。
森林限界を越えたあたりから強烈な太陽が照り始めて暑くなってきた。小至仏は立派なトラヴァーストレールが出来ていた。右手を見下ろせば広大な尾瀬ヶ原が広がり、その先には燧ケ岳が鋭くとがった頂を見せている。その左手にはゆるやかに翼を広げたような会津駒ケ岳が見える。
寝不足と暑さにまいりかけた頃に至仏山到着。頂は山スキーヤー、ボーダー、登山者が数十人いてにぎやかである。御影石の立派な頂上標柱の前で記念写真。シャッターを頼んだ人は「片品村遭難対策救助隊」のネームが入ったシャツを着た人だった。地元のガイドらしく、5人ほどの若者を連れていた。

燧ヶ岳(2358m)・至仏山(2228m) 2008(4)2008/05/11 18:02

至仏山から燧ケ岳と会津駒ケ岳


さて、いよいよ待望のムジナ沢の大滑走。沢の中心めがけて一気に滑ろうとしたところ、先行したパーティーがこちらに向かって大声でなにやら叫んでいる。何を言っているのかは聞き取れないが、そこを下ってはいけないということを伝えたいらしいことが感じられた。そこで滑りかけの10mほどを登り返して、沢の右端にかろうじてつながっている残雪を拾って下降し、地肌が出ている部分を通過してから沢の中心へ向かって滑り込んだ。そこには先ほど注意を呼びかけてくれたパーティーいて、声を上げたのは頂上でシャッターを押してくれた人物であった。見上げれば、我々が下ろうとしたあたりは雪が完全に融けて急な岩盤がむき出しになっていて、そのまま下ればかなり難儀したであろうことが一目でわかった。貴重な警告にお礼を述べると、「あのまま下って貴重な植物を傷つけてほしくなかったんですよ」とのこと。名刺をいただくと、「日本山岳ガイド協会ガイド、SAJ指導員」金子一郎さんという方だった。

燧ヶ岳(2358m)・至仏山(2228m) 2008(5)2008/05/11 18:04

尾瀬ヶ原から至仏山


ここからは広大なムジナ沢を一人ずつの滑りをビデオ撮影しながらのんびりと滑走した。金子パーティーもビデオ撮影をしている。雪質も良好で実に楽しい。尾瀬ヶ原の大雪原に降り立って、まずは山の鼻小屋へ。小屋の前で東京スキー協の田端さんに会った。山スキー入門コースのリードをしているとのことで、5~6人の若者を引率していた。