名古屋に生物多様性センターを(2)2009/08/19 23:37

生物多様性条約に関して書いておきたいことはたくさんあるが、
今回は名古屋市生物多様性センター創設の提言に限定して書いた。
これ以外に言いたいことその1は、
アメリカが条約を批准していないことである。
国連加盟国が200に満たない中で、191カ国が批准しているのに
アメリカは何故批准していないのか?
最大の理由は、ABS(Access and Benefit Sharing:利用と利益の公正衡平な分配)である。
途上国から遺伝子資源を持ち出して利益を得た企業に対して、
途上国側から利益配分要求が出されている。先進国企業は
知的所有権をたてにとって、配分をしたくない。アメリカ政府は、
自国内のそうした企業の利益を守ろうとしているのである。
名古屋で来年開催されるCOP10では、このことが最大の論争課題になるといわれている。

もう一つは、遺伝子組み換え作物のことである。条約は、組み換え作物を外来生物と同じように国境越えに制限を加えている。カルタヘナ議定書がそれである。この問題では、アメリカの意を汲んだ日本政府が
制限緩和で暗躍している。kのため、昨年ボンで開催されたCOP9では、海外NGOから「Hostile Host 敵対的なホスト国」「次期開催国は、日本でなければどこでもいい」というビラを撒かれたのである。

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