生命流域シンポin王滝村の成功 ― 2010/09/21 23:19
上関 瀬戸内海の豊かさが残る最後の場所 ― 2010/09/21 23:30
瀬戸内海で最も上等な生物多様性を有する海域で、上関原発計画が進行しています。
生物多様性条約第10回締約国会議COP10が開催される年に、
中国電力はなりふりかまわず強引に工事を強行しようとしています。
つい数日前も、夜間に工事を強行しようとして、漁民に阻止されたとの情報がありました。
中電社長のコメントは、生物多様性などどこ吹く風という調子です。
美辞麗句は連ねても、生物多様性を守る現実の力にはならない国家戦略の情けなさが
如実に表れています。
この問題に
研究者として声を上げた三つの学会合同のシンポが名古屋で開催されます。
広島を皮切りに、京都や東京開催を経て、名古屋は第5回目です。
事務局の佐藤正典さん(鹿児島大学~藤前干潟で頑張ってくれた研究者の一人です)からの
開催趣旨を下記に貼りつけます。
*****************************
瀬戸内海の生物多様性保全のための第5回三学会合同シンポジウム
「上関(かみのせき):瀬戸内海の豊かさが残る最後の場所」
開 催 日: 2010年9月23日(木、秋分の日)
午後1時30分〜4時30分
会 場: 南山大学名古屋キャンパスB棟21教室(または22教室)(188人収容)
地下鉄名城線・八事日赤下車
参加費: 500円(資料代)
主 催: 日本生態学会 自然保護専門委員会
日本鳥学会 鳥類保護委員会
日本ベントス学会 自然環境保全委員会
<シンポジウムの趣旨>
瀬戸内海は、日本の沿岸海域の中でひときわ高い生物生産力と
生物多様性を有する内湾でしたが、その生物学的な豊かさは、
近年の沿岸開発によって大きく損なわれてしまいました。
その中で周防灘の上関周辺は、本来の豊かさがよく残されている稀な場所です。
しかし、今ここに、原子力発電所の建設が計画されています。
その環境アセスメントはきわめて問題の多いもので、これに対して、
生物学研究者の組織である3つの学会(日本生態学会、日本ベントス学会、日本鳥学会)は、
生物多様性保全の視点から、もっと慎重な環境アセスメントを求める要望書を
事業者に提出しています(合計12件)。
しかし、これらの要望書は、全く無視され、埋め立て工事が着工されようとしています。
このままでは、今までかろうじて残されてきた瀬戸内海本来の豊かさが
完全に失われてしまうかもしれません。
そのような取り返しのつかない損失を防ぐために、
学会の「要望書」の内容を多くの人に知っていただきたいと考え、
一般公開のシンポジウムを企画しました。これまでに、ほぼ同じ内容で、
すでに4回実施しており(以下のとおり)、今回は5回目となります。
第1回: 1月10日(日)広島市、第2回:3月14日(日)東京都、
第3回:5月1日(土)山口県光市、第4回:7月25日(日)京都市
後 援:日本魚類学会自然保護委員会、(財)日本自然保護協会、
(財)世界自然保護基金(WWF)ジャパン、NPO法人ラムサール・ネットワーク日本、
バードライフ・インターナショナル、生物多様性条約市民ネットワーク
事務局、問い合わせ先:
日本生態学会上関原子力発電所問題要望書アフターケア委員会
代表:安渓遊地(Tel: 083-928-5496、e-mail: ankeiyuji@gmail.com)
庶務:佐藤正典(Tel: 099-285-8169、e-mail: sato@sci.kagoshima-u.ac.jp)
プログラム案(すべて予定):
13:30:-13:35(主催者挨拶)
13:35-13:55:はじめに「学会からの要望書提出の経緯」
13:55-14:40:講演1「周防灘に残されている瀬戸内海の原風景」
14:40-15:10:講演2「希少な鳥類について」
15:10:休憩(10分)
15:20-15:35:学会からの要望書の説明
15:35-15:50:コメント「上関周辺に生息する希少魚類について」
15:50-16:05:コメント「陸上生物、里山の観点から」
16:05-16:20:コメント「生物多様性条約に基づく国の政策」
国会議員
16:20-16:30:質疑応答
16:30:閉会挨拶
生物多様性条約第10回締約国会議COP10が開催される年に、
中国電力はなりふりかまわず強引に工事を強行しようとしています。
つい数日前も、夜間に工事を強行しようとして、漁民に阻止されたとの情報がありました。
中電社長のコメントは、生物多様性などどこ吹く風という調子です。
美辞麗句は連ねても、生物多様性を守る現実の力にはならない国家戦略の情けなさが
如実に表れています。
この問題に
研究者として声を上げた三つの学会合同のシンポが名古屋で開催されます。
広島を皮切りに、京都や東京開催を経て、名古屋は第5回目です。
事務局の佐藤正典さん(鹿児島大学~藤前干潟で頑張ってくれた研究者の一人です)からの
開催趣旨を下記に貼りつけます。
*****************************
瀬戸内海の生物多様性保全のための第5回三学会合同シンポジウム
「上関(かみのせき):瀬戸内海の豊かさが残る最後の場所」
開 催 日: 2010年9月23日(木、秋分の日)
午後1時30分〜4時30分
会 場: 南山大学名古屋キャンパスB棟21教室(または22教室)(188人収容)
地下鉄名城線・八事日赤下車
参加費: 500円(資料代)
主 催: 日本生態学会 自然保護専門委員会
日本鳥学会 鳥類保護委員会
日本ベントス学会 自然環境保全委員会
<シンポジウムの趣旨>
瀬戸内海は、日本の沿岸海域の中でひときわ高い生物生産力と
生物多様性を有する内湾でしたが、その生物学的な豊かさは、
近年の沿岸開発によって大きく損なわれてしまいました。
その中で周防灘の上関周辺は、本来の豊かさがよく残されている稀な場所です。
しかし、今ここに、原子力発電所の建設が計画されています。
その環境アセスメントはきわめて問題の多いもので、これに対して、
生物学研究者の組織である3つの学会(日本生態学会、日本ベントス学会、日本鳥学会)は、
生物多様性保全の視点から、もっと慎重な環境アセスメントを求める要望書を
事業者に提出しています(合計12件)。
しかし、これらの要望書は、全く無視され、埋め立て工事が着工されようとしています。
このままでは、今までかろうじて残されてきた瀬戸内海本来の豊かさが
完全に失われてしまうかもしれません。
そのような取り返しのつかない損失を防ぐために、
学会の「要望書」の内容を多くの人に知っていただきたいと考え、
一般公開のシンポジウムを企画しました。これまでに、ほぼ同じ内容で、
すでに4回実施しており(以下のとおり)、今回は5回目となります。
第1回: 1月10日(日)広島市、第2回:3月14日(日)東京都、
第3回:5月1日(土)山口県光市、第4回:7月25日(日)京都市
後 援:日本魚類学会自然保護委員会、(財)日本自然保護協会、
(財)世界自然保護基金(WWF)ジャパン、NPO法人ラムサール・ネットワーク日本、
バードライフ・インターナショナル、生物多様性条約市民ネットワーク
事務局、問い合わせ先:
日本生態学会上関原子力発電所問題要望書アフターケア委員会
代表:安渓遊地(Tel: 083-928-5496、e-mail: ankeiyuji@gmail.com)
庶務:佐藤正典(Tel: 099-285-8169、e-mail: sato@sci.kagoshima-u.ac.jp)
プログラム案(すべて予定):
13:30:-13:35(主催者挨拶)
13:35-13:55:はじめに「学会からの要望書提出の経緯」
13:55-14:40:講演1「周防灘に残されている瀬戸内海の原風景」
14:40-15:10:講演2「希少な鳥類について」
15:10:休憩(10分)
15:20-15:35:学会からの要望書の説明
15:35-15:50:コメント「上関周辺に生息する希少魚類について」
15:50-16:05:コメント「陸上生物、里山の観点から」
16:05-16:20:コメント「生物多様性条約に基づく国の政策」
国会議員
16:20-16:30:質疑応答
16:30:閉会挨拶
上関原発問題に関する3学会合同シンポ ― 2010/09/26 11:37
「奇跡の海」(何冊か余分に買い取りましたので、ご希望の方は大沼までご連絡下さい・・2000円です)・・・表紙は、上関で非繁殖期の棲息域として初めて確認されたカンムリウミスズメ、世界中に4000~5000羽しかいないとされる第1級の希少種・・・それでも中国電力は工事を強行しようとしている・・・生物多様性条約COP10名古屋開催の年に
そう、上関原発予定地地先海面および周防灘は、瀬戸内海にかつてあった豊かな生物多様性がそのまま残っているホットスポット、まさに「奇跡の海」なのでした。
皆さんにお知らせした第5回3学会合同シンポジウムが、
南山大学で行われました。
残念ながら、地元の我々の力が及ばず、70人ほどの参加者で、
300人収容の大会場にしては、やや寂しい集まりになりました。
しかし、内容はとても素晴らしく、いかに上関の海と山がバランスのとれた生態系を形成し、様々な希少種が生き残り、清澄な地下水が海中に湧き出して、藻場の形成を支え、魚たちの揺りかごとなっているかが、
説得力のあるデータで示されました。
小生自身、世のため人のために働く科学技術者でありたいと思いながら生きてきました。それだけに、
同じ思いの人々が上関のホットスポットと、そこで持続可能な農林漁業を営む人々のために闘っていることを知って、とても感動しました。
そう、上関原発予定地地先海面および周防灘は、瀬戸内海にかつてあった豊かな生物多様性がそのまま残っているホットスポット、まさに「奇跡の海」なのでした。
皆さんにお知らせした第5回3学会合同シンポジウムが、
南山大学で行われました。
残念ながら、地元の我々の力が及ばず、70人ほどの参加者で、
300人収容の大会場にしては、やや寂しい集まりになりました。
しかし、内容はとても素晴らしく、いかに上関の海と山がバランスのとれた生態系を形成し、様々な希少種が生き残り、清澄な地下水が海中に湧き出して、藻場の形成を支え、魚たちの揺りかごとなっているかが、
説得力のあるデータで示されました。
小生自身、世のため人のために働く科学技術者でありたいと思いながら生きてきました。それだけに、
同じ思いの人々が上関のホットスポットと、そこで持続可能な農林漁業を営む人々のために闘っていることを知って、とても感動しました。
最近のコメント