涸沢音楽祭20122012/08/24 13:55

涸沢音楽祭が開かれる時に合わせて涸沢を訪問し、翌日は槍穂のどこかに登って帰るというプログラムは実に楽しい。数えてみると、今回は7回目になるだろうか。きっかけは、焼岳を滑りに出かけた時の中の湯温泉の風呂場。そこで我がツレアイが出会ったフルート娘から誘われたのである。第1回目は、小生は北穂~キレット~槍ヶ岳~表銀座縦走~燕岳~中房温泉、ツレアイは奥穂~前穂~上高地であった。その後、横尾本谷右俣から南岳~槍ヶ岳~双六岳~新穂高、奥穂~西穂~新穂高など様々なバリエーションを楽しんできた。大雨でそのまま横尾へ下ったこともある。
さて今回は、準備もできていなかったし、3・11福島原発事故以来山行日数が激減して体力にいささかの不安があるということで、下山ルートは定食メニューの奥穂~前穂~岳沢~上高地となった。

涸沢音楽祭2012(2)2012/08/24 13:59

河童橋で記念写真を撮ってからいざ出発!

メンバー:大森和彦、大沼章子、大沼淳一
コースタイム:
8/17(金): 名古屋19:00-22:30沢渡駐車場(中)
8/18(土)晴れのち雷雨:沢渡6:15=6:40上高地バスターミナル(1504m)6:45-7:33明神池7:45-8:35徳澤園8:45-8:56新村橋(1581m)-9:55奥又白谷渡渉点(1870m)10:05-11:03慶応尾根のコル(2150m)11:37-12:36屏風のコル(2400m)13:15-14:00涸沢ヒュッテ(2310m)
8/19(日)晴れのち曇りから雷雨:涸沢ヒュッテ5:53-7:04ザイテングラート取付き点(2670m)7:20-8:22穂高山荘(2983m)8:40-9:26奥穂高岳(3190m)9:45-10:56紀美子平(2940m)11:43-13:19岳沢ヒュッテ(2170m)14:32-16:07風穴(1700m)16:15-16:58上高地(1520m)-17:18河童橋(1510m)-17:30バスセンター17:45=18:10沢渡駐車場(足湯)18:45-22:30名古屋

涸沢音楽祭2012(3)2012/08/24 14:01

かつては岩登りのベーステントでにぎわったが、今は奥又白を訪れる人も少ないらしい。涸沢への道は、このあたりから奥又白沢を離れて右手の慶応尾根を目指して登っていく。


天気予報があまり芳しくないというので直前に不参加が出て3人になってしまった。そのために沢渡ではテントを張らずに車の中で眠ることが出来た。足湯に浸かってビールを飲んで11時過ぎには就寝。順調なスタートである。
 翌朝はまずまずの空模様。2番バスで上高地へ。徳澤園についたところで屏風のコルを経由するパノラマコースで涸沢を目指すことに決まった。奥又白沢の渡渉点では冷たい沢水で頭を洗った。この時のために床屋に行って髪の毛を短くしてきたのである。じりじり照り付ける太陽の下で歩くときはこれに限る。

涸沢音楽祭2012(4)2012/08/24 14:30

雷雲去りかけの槍ヶ岳、その手前が横尾本谷右俣・・ウェストン夫妻が槍ヶ岳を初登頂した時のルート


慶応尾根のコルの木陰で休んでいるうちに空模様がおかしくなってきた。屏風のコルの直前まで来たときに雨が降り出し、それと同時に踏み出した右足がつった。このまま体重をかけるとさらにつりが激しくなる感じだったので、そのままじっと立ちすくみながら、傘を出して雨を避ける。5分ほどしてつりがおさまったので、慎重に足を運びながらともかくコルに上がった。その時ピカリとせん光が走ったかと思うとドカーンという腹の底に響く雷鳴。その間わずかに1秒足らず。つまり250m以内で落ちたということである。(翌日下山して新聞を見てびっくり。この時槍ヶ岳頂上では関電子会社社長67歳という人が被雷して死んでいた。)

涸沢音楽祭2012(5)2012/08/24 14:35

コルで後続を待ちながらカッパを着たが雷雨は収まらない。ここから見えるはずの槍ヶ岳も雨のカーテンに隠れている。ともかく尾根上はやばいので涸沢ヒュッテに向かって出発したが、今度は両足がつってしまった。他人がつるのは何度も見たことがあるが、登山行動中に自分がつったのは初めてである。ちょっと歩けそうにない。雨が激しく降り続いている。やれやれ困った・・・そこにあの魔法の薬が現れた。同行の大森さんが持っていたツムラ順天堂の「68番」(芍薬甘草湯)である。それをいただいて飲むと、数分後に回復、歩き始めてすぐに再びつったが、すぐに回復。以後はつることはなくなった。まさに魔法の薬である。(下山後に調べてみると、筋肉へのカルシウム供給を遮断し、カリウム排出を助長するのだそうである。数分で効果が出ると書いてあった。ただし、心臓病患者や利尿抑制剤を飲んでいる人には副作用があり、常用はいけないと書かれていた。)その後は、つりが治まり、雨も止んで槍ヶ岳が見えるようになって、順調に涸沢ヒュッテに入った。このコースは登山者が少なく、お花畑もあり、横尾本谷から槍ヶ岳が見える楽しいコースであることを改めて確認した。